沖ノ島ダイビングサービス「マリンスノー」では、館山市沖ノ島周辺の美しい海と豊かな生態系を体験できるダイビングツアーや調査活動を展開しています。館山の海は四季折々に異なる表情を見せ、その豊かな自然環境が多くのダイバーや自然愛好者に親しまれています。今回は、沖ノ島での調査活動の一環として、生態系の観察を行い、沖ノ島沈船（水雷艇）や黒根といったポイントでの海中生物の現況を確認しました。また、重要な海草生態系を構成する「アマモ」についての定点観測も実施し、その貴重な環境保全の現状についてもお伝えします。

沈船（水雷艇）ダイビングポイント：イサキとアカオビハナダイの群れ

沖ノ島の沈船ポイントは、歴史的な背景を持つ「水雷艇」が沈んでいることから、特に人気のあるダイビングスポットとなっています。この水雷艇は明治時代の日本海軍のもので、現在では人工的なリーフとして多くの魚たちが集う場所になっています。今回の観察では、「イサキ」と「アカオビハナダイ」の群れが確認されました。イサキは中型の魚であり、その群れが沈船周辺をゆったりと泳ぐ光景は、まるで海の中で繰り広げられるダンスのようでした。アカオビハナダイもその美しい赤い帯模様が特徴で、光に照らされるとその鮮やかな色彩が際立ち、沈船の歴史的背景と相まって幻想的な風景を生み出しています。

このポイントでの沈船ダイビングは、初心者から上級者まで楽しむことができるため、観光や自然愛好者にとってもおすすめのスポットです。また、ダイバーが水中で沈船の構造や魚の動きをじっくり観察することで、自然の営みを間近に感じることができる貴重な体験が得られます。沖ノ島の沈船ポイントは、魚たちの楽園であり、私たちが自然保護活動を通じて維持すべき貴重な生態系の一部です。

黒根ダイビングポイント：ミツボシクロスズメダイとアカオビハナダイの楽園

「黒根」と呼ばれるポイントも、沖ノ島で非常に人気の高いダイビングスポットです。ここではサンゴ礁が広がり、多様な海洋生物が生息しています。黒根では「ミツボシクロスズメダイ」と「アカオビハナダイ」が多く観察されました。ミツボシクロスズメダイは三つの星のような模様が特徴で、黒根の岩場やサンゴの間を元気に泳ぐ姿が見られます。アカオビハナダイの群れも、このエリアに多く生息しており、その鮮やかな赤い帯模様が周囲の自然環境と美しく調和しています。

黒根は初心者ダイバーにも優しいダイビングスポットであり、その豊富な生物層により、観光や生態系学習を目的としたダイビングにも適しています。沖ノ島周辺では、ミツボシクロスズメダイやアカオビハナダイが群れを成して泳ぐ様子を間近で観察することができ、まるで海中の楽園にいるような感覚を味わうことができます。

アマモの定点観測とコアマモ群生の現状

沖ノ島では、生態系の維持と保全のためにアマモの定点観測が行われています。アマモ場は海洋生態系において重要な役割を果たしており、特に若魚やエビ、カニなどの小型生物にとっては隠れ家や産卵場所となります。しかし、今回の観測では、アマモの群生が消失していることが確認されました。一方で、同じく海草類である「コアマモ」が健在であることが観察されました。このコアマモはアマモと同様に重要な生態系の一部を担っており、その保全は今後の沖ノ島の生態系維持に不可欠です。

アマモ場やコアマモの定点観測は、沖ノ島の生態系がどのように変遷しているかを理解するための重要なデータを提供します。また、アマモやコアマモの保護活動を通じて、沖ノ島の自然環境を未来に残していくための具体的な対策が進められています。生態系の変化に伴い、私たちは新しい保全方法を模索し、自然環境に対する理解を深めることが求められています。

沖ノ島ダイビングサービス「マリンスノー」の取り組み

私たち「マリンスノー」は、沖ノ島での生態系調査や保全活動に積極的に取り組んでいます。館山の自然環境を維持しながら、多くの方に沖ノ島の美しい海洋生態系を体験していただくことが私たちの目標です。観光ダイビングに加え、生態系学習プログラムや自然保護活動に関心を持つ方々にも参加いただけるダイビングツアーを提供しています。沖ノ島の海を未来に残すため、今後も継続的な保全活動を続けていきます。

沖ノ島の自然の豊かさは、多くの人々に感動を与え、訪れるたびに新たな発見があります。今回の沈船や黒根での調査活動、アマモの定点観測を通じて得られた情報は、沖ノ島の海洋生態系の一部として非常に貴重であり、これを守り、後世に伝えることが私たちの使命と考えています。

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＊　2024/11/12　おかぴー店長の気まぐれ日記　＊
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